平成25年度の 本試験分析

平成25年度 行政書士試験を受験された皆様、お疲れ様でした。 おおまかにではありますが、本試験分析をいたしました。 平成26年度、受験に向けて準備されている方の参考にしていただければ幸いです。 けっこう率直に感想を述べているため「そうか?」というところがありましてもそこは読み流していただけるとより幸いです。

1.全体

平成25年度ですが,平成24年度と同じくらいの難易度であったといえるでしょう。ただ、科目や肢によっては難しいものもありました。特に商法・会社法に関しては、例年通り難易度はかなり高かったといえます。さらにつけ加えるなら行政法分野の「住所」「行政の自己拘束」など問題文を読んだとたんに「何これ?」と心を折られる問題が多かったように思えます。

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2.基礎法学

基礎法学からは、問題1「法文の解釈」と,問題2「司法制度改革」の2問が出題されました。 テーマはどちらも予想はついていたのですが、問題1はやや文章理解か国語の問題かとツッコミをいれたくなるような問題でした。問題2の司法制度改革は、一般知識の勉強としてしっかり学習していた方の勝利かな?と。あとはクラスアクションという法学用語の理解が必要だったと思われます。

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3.憲法

憲法からは,5問出題、例年どおりでした。問題3「国籍法違憲最高裁判決の意見」、問題4「私人間効力」問題5「権力分立」問題6「議院の権能」問題7「レペタ事件(人権)」と、人権と統治のバランスも例年通りだったかと思います。 人権の問題はどちらも判例知識を要求されているように見えますが、国籍法違憲は旧年度でも出題されており、私人間効力は、聞かれている内容は結局有名判例であること、レペタ事件も結局問われているのは取材の自由、と比較的解き易かったのではないかと思います。 統治の問題では、問題6「議院の権能」は、きちんと学習していた方は点取り問題でした。反面、問題5「権力分立」はアメリカ、フランス、ドイツなどの制度比較もきいており、一般知識の政治分野よりの知識が必要で、やや難問であったといえます。

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4.行政法

行政法分野からは,19問出題され,難易度は過去問レベルでした。ただ、出だしの問題8「行政庁の裁量」は判例からの出題であり、憲法ほど判例知識がない受験生にとっては鬼門な問題でした。次の問題9「行政の自己拘束」も、問題文をきちんと読めばとけたかもしれないのですが「自己拘束?」と言葉の呪縛にとらわれ、あせってしまった方も多かったと思います。  行政手続法、行政不服審査法は比較的過去問を踏襲した内容でした。 行政事件訴訟法は、問題16「義務付け訴訟」は、申請型と非申請型の違いをきいてきたり、問題17「原発訴訟」においては、原発訴訟を題材に訴訟法全般の知識をきいてくるなど、かなり難易度が高いと思います。 国家賠償法は例年どおり2問でしたが、問題19「民法との関係」、問題20「国賠法と判例」と、やや幅広い出題となっており、うまく得点に結び付けられなかった方も多いのではないかと思います。 地方自治法からは、4問の出題ということで去年よりも1問増えました。問題21「住民監査と事務監査請求の比較」問題22「条例及び規則」問題23「地方公共団体全般」の、この3問は過去問をしっかり学習していれば、得点できたと思います。ただ、問題24「住所」に関しては、「住所?」となってしまった受験生も多かったと思います。問題文を冷静に読め、地方自治における参政権をしっかり学習していた方は正答できたのではないでしょうか。

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5.民法

民法からは,9問出題され,難易度も高くはありませんでした。問題27「錯誤」、問題28「取得時効と登記」など、しっかり学習していた方は得点源とできたはずです。 ただ,問題29や問題30「詐害行為取消権」は、民法の知識を横断的にきいており、問題文を読むだけでも体力(知力?)を消耗したのではないでしょうか。さらに、問題33「組合」においては定義だけで学習を終わっていた方も多い中、肢5の「ここまできくか?」という判例の内容が入っていた点で、解けなくてもいい問題として処理していいと思います。

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6.商法・会社法

商法・会社法からは,例年通り5問出題されました。今年も難しい問題が多かったと思います。問題36「商行為」にいたっては「申込み」に絞って出題されたり、と「ただでさえ条文が多い商法・会社法で、なぜこんなにピンポイントできいてくるかなぁ」という感じでした。そうかと思うと問題40「公開会社の資金調達」など「どれだけ幅広くきこうとしてるんだ?」と感じる問題もありました。5問中1〜2問解ければよし、としていい科目だったと思います。

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7.多肢選択式

憲法から1問,行政法から2問という出題で、これも例年通りだったと思います。憲法に関しては,「公務員の政治活動及び表現の自由」という論点が見抜ければ正答にたどり着けたと思います。また,行政法に関しては,問題42「通達の処分性」をききながらきいているのは「行政罰」のこと。問題22にも秩序罰が問われており、「今年のトレンドだったのか?」という感じがしてしまいました。問題43「医薬品ネット販売」というトピックスにきちんと「当事者適格」「営業の自由」を絡めてくるあたり、テーマを見抜けば正答にたどり着けたといえる、問題作成者の技術の高い問題といえるでしょう。部分点があるので,ここで得点できた方も多いと思います。

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8.記述式

行政法から1問,民法から2問が出題され、例年どおりでした。 問題44「行政事件訴訟」では判例ではありましたが「訴えの利益」というキーワードは見抜きやすかったと思います。 問題45「無権代理人の責任」は受験生の「もらったぁ」という心の叫びが聞こえるくらい書きやすかったと思います。 問題46「盗品の回収」も192条即時取得の延長線上にある193条をしっかり学習していれば過不足なく書けたのではないでしょうか。

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9.一般知識等

政治・経済・社会分野から、それぞれ2問ずつと、例年通りのバランスで出題されました。ただ、問題48「戦後日本外交」と問題49「戦後日本経済」と、「歴史が今年のトレンド?」というカブり様でした。幅広くきかれてしまったので、若い受験生の方は苦労したのではないでしょうか。社会分野からは問題50「ペット」に関する問題や問題51「就労」に関する問題など、「新聞等で取り上げられている問題をもう少しほりさげて勉強しておいたほうがいいですよ」という出題者からのメッセージが感じられる問題でした。昔は「その年に起こった時事問題」が出題分野にあったこともあり、やはり行政書士を志す者は新聞にきちんと目を通すようにということなのでしょう。 情報関連からは、4問、出題分野も「え?」とビックリするようなものはなく、難易度もさほど高くはありませんでした。問題57「IT用語」も、マニアックな用語はありませんでした。ここはできれば得点源にしていただきたいところでした。 文章理解からは,3問、これも例年通りといえるでしょう。平成24年は小説があったのに対し、今年は随筆、論説文という形で、比較的解きやすい問題だったと思います。ただ、問題60「短文挿入」の問題は、一見空欄補充のように見えて、要旨把握問題に近いため、「落とした方がいるとしたらこの問題かな?」という感じでした。

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